クラシックバレエ、モダンバレエ、それらの違いなどを初めてでも分かるよう解説

バレエと聞くと、白いチュチュを着た優雅なダンサーが思い浮かぶかもしれませんが、実はバレエにはさまざまな種類があります。その中でも代表的なのが、クラシックバレエとモダンバレエです。これらはどのように違うのでしょうか？また、どのように似ているのでしょうか？この記事では、初めてバレエに触れる方でも分かりやすく、クラシックバレエとモダンバレエの歴史や特徴、違いや共通点などを解説します。それぞれの魅力を知って、ぜひバレエを楽しんでみましょう。

クラシックバレエとは？

クラシックバレエとは、ルネサンス期のイタリアで発祥し、フランスやロシアなどで発展した伝統的なバレエのことです。クラシックバレエでは、厳格なルールや技術に基づいて、美しく正確な動きを目指します。また、物語や登場人物を演じることも重要です。クラシックバレエには、有名な作品や振付家が多くあります。例えば、「白鳥の湖」や「くるみ割り人形」などのチャイコフスキー作曲の作品、「ジゼル」や「コッペリア」などのロマンティック・バレエ、「ドン・キホーテ」や「眠れる森の美女」などのペトパ作品などがあります。クラシックバレエでは、チュチュやトゥシューズと呼ばれる尖った靴を着用し、ポワント（つま先立ち）やターン（回転）などの華麗な技を披露します。

モダンバレエとは？

モダンバレエとは、20世紀初頭にアメリカやヨーロッパで生まれた新しい形式のバレエのことです。モダンバレエでは、クラシックバレエのルールに縛られず、自由で創造的な動きを追求します。また、物語や登場人物よりも、感情やテーマを表現することが重視されます。モダンバレエには、様々なスタイルや流派があります。例えば、「コンタクト・インプロビゼーション」と呼ばれるパートナーとの接触を重視するスタイル、「リリース・テクニック」と呼ばれる身体の重力や張力を利用するテクニック、「グラハム・テクニック」と呼ばれる背骨や骨盤の動きに着目するテクニックなどがあります。モダンバレエでは、チュチュやトゥシューズは着用せず、素足や靴下で踊ります。また、ジャンプやターンよりも、地面に対する関係性や身体全体の動きを重視します。

２つは違う？似てる？

クラシックバレエとモダンバレエは、歴史や特徴、スタイルなどにおいて大きく異なります。しかし、それらは全く別のものではありません。

実は、クラシックバレエとモダンバレエは、互いに影響を与え合ってきたのです。例えば、モダンバレエの先駆者であるイザドラ・ダンカンは、クラシックバレエの形式に反発しながらも、その美しさや音楽性に感銘を受けていました。また、クラシックバレエの巨匠であるジョージ・バランシンは、モダンバレエの要素を取り入れて、クラシックバレエの新しい可能性を開拓しました。さらに、現代では、「コンテンポラリー・バレエ」と呼ばれるジャンルが登場し、クラシックバレエとモダンバレエの両方の技術や表現力を融合させています。クラシックバレエとモダンバレエは、違いを認め合いながらも、共通点を見出し合っています。

クラシックバレエとモダンバレエは、それぞれの魅力は？

クラシックバレエとモダンバレエは、それぞれに独自の歴史や表現方法を持っています。そのため、見る側も楽しむ側も、それぞれの魅力やポイントを知っておくと、より深く舞台を楽しめるでしょう。

クラシックバレエの魅力は？

クラシックバレエの魅力は、まずその美しさにあります。優雅なポーズや華麗なジャンプ、正確な動きやバランス、そして華やかな衣装や音楽など、すべてが美の追求に向けられています。クラシックバレエは、基本的に物語を持った作品が多く、登場人物の感情や関係を表現します。そのため、見る側は物語に入り込んで感情移入したり、登場人物の運命に共感したりすることができます。また、クラシックバレエは、伝統的な技術やルールに基づいて作られているため、その難易度や完成度にも注目することができます。クラシックバレエを楽しむポイントは、物語の流れや登場人物の心情を追いながら、ダンサーの美しさや技術に感動することです。

モダンバレエの魅力は？

一方、モダンバレエの魅力は、その自由さにあります。モダンバレエは、クラシックバレエの技術やルールにとらわれず、さまざまな動きや表現方法を取り入れています。モダンバレエは、物語よりもテーマやコンセプトに重点を置いた作品が多く、抽象的なイメージやメッセージを伝えます。そのため、見る側は自分の解釈や感想を自由に持つことができます。また、モダンバレエは、現代的な音楽や照明、衣装などを用いて、新しい舞台空間を創り出します。モダンバレエを楽しむポイントは、ダンサーの個性や創造性に注目しながら、自分なりの視点で作品の意味や価値を見出すことです。